IMF、ロシアの2022~2023年経済見通しを上方修正

(ロシア、世界)

欧州ロシアCIS課

2023年02月01日

IMFは1月31日、世界経済見通し改訂版を発表した(2023年2月1日記事参照)。ロシアの実質GDP成長率は、2022年にマイナス2.2%、2023年には0.3%になると予測。10月時点の予測(2022年10月12日記事参照)と比較して、2022年は1.2ポイント、2023年は2.6ポイントのそれぞれ上方修正となった。2024年の成長率は2.1%になるとしている(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

上方修正の要因として、IMFのピエール・オリビエ・グランシャ経済顧問兼調査局長は、a.ロシアは財政の刺激策により支えられていること、b.G7が設定した原油価格の上限がロシアの原油輸出量に大きな影響は与えず、貿易取引は対ロシア制裁を導入している非友好国から友好国に流れることを挙げている(「ブルームバーグ」1月30日)。

経済発展省はIMFの発表に対し、ロシア経済は西側諸国の制裁に対処できているとした。また、2023年の景気を回復させるには、消費者需要の増加と企業と消費者への貸し出しの推進が必要だと発表した(「RBK」1月31日)。

(小野塚信)

(ロシア、世界)

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